ブルー・オーシャン戦略
―― 競争のない世界を創造する

■ 著者: W・チャン・キム レネ・モボルニュ
■ 訳者: 有賀裕子
■ ISBN: 4-270-000070-8
■ 定価: 1995円(税込)
■ 刊行日: 2005/06/22
■ 版型: 四六判ハードカバー
■ ページ数: 304ページ
■ 原著名: Blue Ocean Strategy




ブルー・オーシャン戦略
―― 競争のない世界を創造する
(Harvard Business School Pressプレスリリースより)

 産業時代の黎明期から、企業は厳しい戦いを強いられてきました。ライバルより優位に立つため、 市場シェアを獲得するため、そして差別化をはかるために、企業はもがき、苦闘をつづけてきたのです。 でも、もしもあなたが、競争のない世界で利益を上げられるのだとしたら――。
 2005年2月3日、W・チャン・キム、レネ・モボルニュ両氏は、ハーバード・ビジネススクール・プレス より『ブルー・オーシャン戦略――競争のない世界を創造する』を刊行いたしました。これまで常識と されてきた戦略の成功条件に疑問を投げかけ、「競争をやめることこそが勝利への道である」と説く本書は、 発売と同時に世界中で話題となり、その後もビジネス界を揺るがす画期的な書として注目されつづけています。

 戦略論研究の世界的権威として知られるキム、モボルニュ両氏は、過去120年間30以上の産業で輝かしい 成功を収めた150の事例を研究しました。たとえば……
  • テキサスに拠点を置く女性用フィットネス、「カーブス」。飽和状態のフィットネス業界に参入したにも かかわらず、店舗数6000店以上にまで拡大、200万人以上の会員を獲得。 売上は10億ドル。
    カーブスジャパンHPはコチラ→ カーブスジャパン
  • リングリング・サーカス・アンド・バーナム・アンド・ベイリーが100年以上かけて達成した売上を、 「シルク・ド・ソレイユ」はわずか20年足らずで達成。

  • イエロー・テイルで知られるオーストラリアの「カセラ・ワインズ」は、競争が熾烈なアメリカの 輸入ワイン市場で急速に成長し、わずか2年で1位の座を獲得。
 研究の結果、これらの成功事例からある共通点が導き出されました。すなわち、「成功する戦略の打ち手は みな、競争を無意味なものにし、無限の可能性を秘めた新たな需要を創造している」ということ。キム、 モボルニュ両氏は、企業どうしが血みどろの競争をくり広げる市場空間を「レッド・オーシャン」、競争の ない新たな市場空間を「ブルー・オーシャン」と名づけ、ブルー・オーシャンを築くことこそが新たな戦略の 成功条件である、と考えました。
 『ブルー・オーシャン戦略』では、ブルー・オーシャンを創造するための体系的なアプローチが解説されています。 本書で紹介されるツールとフレームワークを用いれば、あらゆる業界のあらゆる企業が、戦略を まったく違った視点からとらえ直し、新たな需要が眠るブルー・オーシャンを探し出すことができます。


 多くの企業は、「レッド・オーシャン」の中で、いかに競合他社を押さえて成功を収めるかということばかり に注目しています。しかし、レッド・オーシャンでは各産業の境界はすでに引かれており、価格競争は 熾烈の度を極め、競争のルールは広く知れわたっています。競争相手が増えるにつれて、利益や成長の 見通しは厳しくなっていくでしょう。ブルー・オーシャンを創造するためには、これまでとは正反対の アプローチをとらなければなりません。競合他社をベンチマークするのではなく、自らがルールをつくることで、 新たな利益機会のあるブルー・オーシャンを生み出すのです。
 レッド・オーシャンで戦う企業は、既存市場で顧客の需要を追求しているため、自らの利益を限定して しまいます。しかし、既存市場の外に目を向けてみれば、そこにはブルー・オーシャンという広大な新市場が 広がっています。たとえば、キャロウェイゴルフ。「ゴルフは難しい」と敬遠していた初心者向けにヘッドの 大きなクラブ〈ビックバーサ〉をつくり出したことで、同社はブルー・オーシャンを築き上げました。
 また、レッド・オーシャンで戦う企業は、産業という枠組みにとらわれており、「顧客は自社と同一産業内の ライバルの中から選択をする」と思い込んでいます。しかし、ブルー・オーシャンを創造した企業は、顧客には 産業の境界などにとらわれずに選択することを知っています。ネットジェッツの例を見てみましょう。 法人顧客は、スピードと融通性の面でまさる専用ジェット機にするか、それよりは価格が安くてすむ 民間航空会社のビジネスクラスにするかで頭を悩ませるものです。そのことに気づいたネットジェッツは、 複数の法人顧客がジェット機を共有できるサービスを提供することで2つの既存市場の利点を兼ね備えた 新市場を創造し、いまや何十億ドルもの売上高を誇るまでに成長しました。
 顧客のセグメンテーションを進めて市場を小さくしてしまうのも、レッド・オーシャンで戦う企業の特徴です。 一方、ブルー・オーシャンを築いた企業は、新たな需要を喚起して多大な利益を生み出せるような、どの顧客 にも共通する点を見出します。たとえば、ジョイント・ストライク・ファイター(JSF)プログラムは、海軍、 海兵隊、空軍――従来はそれぞれが独自に航空機を購入していた――の3者が共有できるように設計された 高性能戦闘機を提供しています。JSFは、3者それぞれの要求の「違い」ではなく、「共通点」を見出すことに 着目することでブルー・オーシャンを創造した好例です。
 いかなるブルー・オーシャンも、他社の模倣から逃れることはできません。しかし、真のブルー・オーシャンが 持つ斬新なロジックには、他社を簡単には寄せつけない力があります。このことは、ザ・ボディショップが 生み出した機能的な化粧品というブルー・オーシャンを考えてみればわかります。同社は、美しいモデルを 起用することもなければ派手に広告を打つこともなく、永遠の美も約束しません。ザ・ボディショップの この戦略を前に、競合企業は10年以上ものあいだなすすべがありませんでした。


 熾烈な競争をくり広げ、マーケティングや研究開発に莫大な予算を割くだけでは、成功を手にすることは できません。既存企業であれ新規企業であれ、体系的ですぐれた「戦略の打ち手」こそが成功のカギなのです。 そのことに気づかせてくれる『ブルー・オーシャン戦略』が、厳しい経営環境を生きるすべてのビジネスパーソンに とって金字塔となることはまちがいありません。